PRODUCTION NOTES

PRODUCTION NOTES 1

【企画の始まり】

 発端は企画プロデューサーの池田宏之が、知人から小説『ちょっと今から仕事やめてくる』の映像化を薦められたことだった。その日のうちに一気に原作を読んだ彼は、ヤマモトと青山のキャストとして、すぐに福士蒼汰と工藤阿須加の顔が浮かんだという。そして翌日には、2人に出演のオファーをしたのだ。福士はヤマモトを“自分の中にないキャラクター”と思ったが、逆に挑戦しがいがあると出演を快諾。工藤も精神的に辛い役だが、青山と共に成長していくことを目指して出演を即断した。
 当初、本作の監督である成島出は脚本だけで参加するはずだった。しかし、20代の頃に親友を2人亡くしている成島は、本作の内容に深く共感した。1人は一緒に自主映画を作っていた仲間であり、もう1人は3歳からの幼馴染み。自ら命を絶ったという彼らを、当時助監督として多忙な日々を送っていた自分が助けられなかったという想いが、成島の中にはずっとあった。それだけにこの映画では自分に出来なかったことを、ヤマモトと青山に託して描いてみたいと強く思ったのだ。自分が親友2人を助けたかった想いは、脚本だけでは観客に届かないのではないか。そう感じた成島は「今まさに青山のような状況に置かれている人たちを救いたい」という想いをすべて作品にぶつけるために監督も引き受けたのである。